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オリジナルカラー

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20年前の夏。
僕がまだ大学生だった頃の話だ。
友人に真っ白な古いジムニー乗ってる男Aがいた。
ある日、彼が「車の塗装を手伝って欲しい」と言った。
無論僕に車の塗装技術などあるわけながない。
「何をするつもりだ?」と聞くと、
「ホームセンターで水性塗料を買ってきてオレンジに染める」との事。
一瞬あっけにとられたが、面白そうなので参加することにした。
塗装当日。近所の橋の欄干の下。日陰ではあったけれど風はなくて
暑苦しい中、ホームーセンターでブツを購入してきたAが、
別の友人Bと意気揚々とやってきた。
車は洗車が済んでいるらしくピカピカである。
いきなり刷毛を手にした僕に、Aは「こらこら」と言う。
「まずはマスキングから」
Aはマスキングテープを俺に投げ渡す。
「これは思った以上に手間ががかかりそうだ」
そんな風に思いながらも、ガラス部分やバンパー部分に
マスキングしていく。
まるで、舞台の大道具を作っているようだ。。。
(僕は当時演劇をかじっていた)
結局、マスキングに午前中いっぱいかかった。
食事をとり、いよいよ塗装である。
最初の一塗りは車の持ち主であるA本人。
ボンネットの真ん中に一筋の橙が縦に走る。
「もう、後戻りはできない」とAは口走る。
後戻りを考えていたらしい。
その後、俺とAはオレンジ色のペンキを車体に塗り続けた。
一回の塗装では終わらない。
「乾いたら、紙やすりをかけて、二度塗りをする」
Aの目は真剣である。
結局、塗装が仕上がるころには、日も暮れて夜になっていた。

俺たちは、その車で、ファミレスに行き、ファミレスの窓越しに見える、世界に一色しかない「カンペハピオ橙色」カラーのジムニーをみつめながら、ハンバーグを食べた。

友人はその車に3年間も乗り続けた。
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